安全で快適なカーライフのために、タイヤ点検が重要です!
クルマの部品で、唯一路面と接しているのがタイヤ。「走る」「曲がる」「止まる」といったクルマの基本的な性能は、すべてタイヤを通じて路面に伝えられています。では、タイヤのどこをどのように点検すればいいのでしょうか?
タイヤの日常点検ポイントについて紹介します。
日常点検の目的
タイヤは使用、管理(整備)が適正な状態で使用された時に、はじめて自動車の走行装置としての役目を果たしますが、それらが不適切な場合、タイヤの機能が低下するばかりでなく、種々の損傷を起こす原因になります。タイヤのご使用者は、走行時の安全を確保するために、必ず日常点検・整備を行ってください。
日常点検のポイント
点検1. 空気圧は適性ですか?
燃費の悪化、走行性能の低下、偏摩耗、タイヤの損傷・故障を未然に防ぐために。
- 走行前に適正空気圧かどうか点検してください。
適正空気圧は車種によって異なります。運転席側のドア付近または給油口に貼付された空気圧表示シールでご確認ください。 - 走行前の冷えている時に、定期的に、空気圧を確認して下さい。尚、チッ素ガスを充填すれば“自然低下”を抑えることができます。
- バルブやバルブコアは長く使用するうちに、ゴム部分が劣化し、空気もれの原因となります。タイヤ交換時にバルブも一緒に交換することをお奨めします。
空気圧不足のまま走行した場合の影響
- 燃費の悪化
- 走行性能の低下
- 偏摩耗(タイヤの両肩部が摩耗しやすい)
点検2. ミゾは充分に残っていますか?
走行前にタイヤの残り溝をチェックしましょう。
特に雨の日の高速道路等では、タイヤと路面の間の水をかき出す力(排水性能)が低くなり、タイヤが浮く状態になることで、ハンドルやブレーキが効かなくなるハイドロプレーニング現象が発生しやすくなります。
※実際の商品でのスリップサインの位置は三角マークの延長線上の位置から多少ずれる場合があります。
事故が増える雨の日も安全に走るために。
走行前にタイヤの残り溝をチェックしましょう。残り溝が1.6ミリになる目安としてスリップサインを設けています。スリップサインが1箇所でも出ると使用してはいけないことが法律で定められています。
すり減ったタイヤで走行した場合の影響
- ハンドルもブレーキも効かない
点検3. 偏摩耗していませんか?
タイヤの接地面に極端にすり減っている箇所がないかを点検しましょう。
タイヤの偏った摩耗は、空気圧が適正でなかったり、タイヤローテーションをせずに使用していた場合に起こりやすくなります。
タイヤの寿命を延ばし、車の異常を見つける為に。
定期的(5000km走行に1回が目安)なローテーション(位置交換)をお奨めします。
JATMA推奨(自動車メーカー指定がある場合はこの限りではありません。)
タイヤの偏摩耗、放っておいた場合の影響
- タイヤ寿命の短期化
- 振動や騒音の発生
点検4. キズはありませか?
タイヤにキズや、ひび割れができていないか、チェックしましょう。
パンクやバーストなど重大な事故にもつながるトラブルを未然に防ぐために。
キズがタイヤ内部のコードに達している場合、タイヤが破裂し事故につながる恐れがあります。
タイヤ内部のコードに達するキズが発生した場合の影響
- 故障に繋がる恐れ
点検5. ひび割れしていませんか?
タイヤにキズや、ひび割れができていないか、チェックしましょう。
※説明のため各部分に色をつけて表現していますが、実際には色はついておりません。
上図のようにひび割れがタイヤ内部のコードに達しない限り、安全上の問題は無く、継続使用は可能です。
※詳しくはご相談ください。
ひび割れを未然に防ぐために。
- タイヤつや出し剤等には、ひび割れが発生する等タイヤに有害なものもありますので、悪影響が出たら使用を止めてください。
- 取り外し保管時、直射日光の当たる場所は避けてください。
- 空気圧不足はひび割れの拡大を助長します。カーメーカー指定の空気圧に調整してください。
ひび割れがタイヤ内部のコードに達した場合の影響
- 故障に繋がる恐れ
点検6. サイド部が膨らんでいませんか?
タイヤのサイド部が膨らんでいないか、チェックしましょう。
事故が増える雨の日も安全に走るために。
タイヤサイドの一部が局部的に膨らんでいる場合は、タイヤ内部のコードが切れている可能性があります。危険ですので、すぐにご相談ください。
※逆にへこんでいる場合は、構造上発生するもので、安全上問題ありません。
タイヤサイドの一部が局部的に膨らんでいる場合の影響
- 故障に繋がる恐れ
道路運送車両法 第47条に「使用者の点検及び整備の義務」が規定されています。
この改正に伴い、タイヤの日常点検項目は別表第1、第2の通りとなります。
また、第47条では、「自家用車等の場合」は、使用者自らが自動車の走行距離、運行時の状態から判断した適切な時期(例:長距離走行時、洗車時、給油時等)に点検し、必要に応じ整備をしなければなりません。一方、「事業用又は自家用貨物車等の場合」は、点検項目の変更はないものの、使用者又は運行する者が使用形態、要整備率、不具合が発生した場合の影響度合を考慮し、従来通り1日1回、運行前に点検しなければなりません。
日常点検項目
別表第一
点検箇所 | 点検内容 |
---|---|
2 タイヤ |
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(注)
(※1)印の点検は、当該自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期に行うことで足りる。
(※2)印の点検は、車両総重量8トン以上又は乗車定員30人以上の自動車に限る。
別表第二
点検箇所 | 点検内容 |
---|---|
2 タイヤ |
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